【第一章】 『緋咲茜による愛情の世界』

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―――― 初めまして皆さん、僕の名前は『雲村 冠』。 先週『13代生徒会長』に就任した、明星学園高等部2年生です。 取り付きですので、 此処は挨拶がてら、自己紹介を致す事としましょう。 身長は173cm、体重は56㎏。誕生日は12月24日の星座は山羊、血液型はB型です。 好きなものは、『漫画』。 どんなジャンルも分け隔て無く読んでいますが、こてこてのファンタジーと、ダークヒーローが活躍する物語が中でも好きです。 逆に、嫌いなものは『小説』です。 何が面白いんですかね、あれ。一面文字びっしりで、詰まらないたらありゃしないですよ。 絵は表紙と挿絵で十分だって言う人がいますけれど、全然足りませんよ。 1ページ毎に絵を挟んで下さい。 ――まあ、 もしもそうなったら、今度こそ迷わず漫画を読みますけどね――。 百歩譲ってファンタジーは良しとしてあげますが、私説や人生論なんかを謳った本はいよいよ説教染みていて、読む人の気が知れませんです――はい。 そんな僕は今、 大事な“生徒会業務”の為に“仲間”を待ち設けている最中である。 業務の内容は『学校規則』の“見直し・改訂”。 文字の羅列を苦手とする僕との相性最悪の業務だが、 “新生生徒会役員は此処から始まるのだ” と担当教諭から念押しされ、どうやら恒例行事となってしまっている様だから仕方がない。 『校則』は、青いファイルにまとめられたA4用紙54枚にびっしりと記されており、ちなみに期限は4日後の金曜日。 加えて、 締切りにも差し迫られていると云う訳だ。
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