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そうこうしている内に、樹海に散っていた忍たちが続々と集まって来た。 皆、この状況を見て殺気立っている。
弐が、敵兵らの中へに飛び込んで刀を一閃した。
一刀両断とは、きっとこの事なのだろう。 1人の敵兵が、上半身と下半身の2つに斬り分けられてしまった。 弐は、そのまま斬り続けて行き…この男は小間切れになってしまった。
壱が近付き、やめさせます。
「弐…もういいだろう…後は俺と木菟様の分だ」
怒りが冷めやらない弐を無理矢理に引き下げて、次に壱と木菟が前に出ます。
「この娘に手を出した事…死で償って貰おうか…」
「壱よ、かっこいいセリフだな…ズルいぞ、ワシにも何か言わせろよ」
木菟が壱に絡みます。
「木菟様…これは遊びではないんですから…」
少々呆れ顔の壱ですが、刀を構えて敵兵たちを斬り殺して行く。 一刀一殺の、無駄のない華麗な剣捌きだった。
「ああ!! 壱! 1人多く斬ったぞ、ズルいじゃないか!」
「申し訳ありません木菟様…つい勢いで…」
始めからそのつもりだった確信犯の壱。 ニヤリと笑みを浮かべていた。
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