突入

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「んー…いくら何でも、ちょっと可哀想じゃないか?」  Sっ気全開の笑みを浮かべる術者たちに対し、木菟は渋い表情だった。 しかし、敵兵を殺さず戦闘不能へ追い込むことには成功した。  蚕の術で動けない敵兵たちは、我慢出来ない痒さと痛さで泣き苦しんでいるが、連合は彼らを放置し先を急いだ。  その後も敵からの攻撃は次第に強まり、連合は撃破をしながら進軍を続けたのだが、勢力は4分の3にまで減少してしまった。  そして、遂にT家本部が見えるところまで来たのだが、迎え撃つ敵方の数と武装レベルは連合の予測した倍以上のものであった。 連合側の機動兵器は装甲車数台と戦闘ヘリが3機のみで、後は機関砲を搭載した輸送ヘリ数機しか無かった。 他のエリアでの戦闘もある為、これ以上の増員は難しかったのだ。  どう攻めるべきか、判断に困る連合。
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