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真子は溜め息をひとつついてから、仁に怒鳴ります。
「あんた…ホントにバカでしょ! あたしは明日帰るって言ったでしょ!」
「え?…そうだったっけ? いや今日さ、代休が取れたから待ちきれなくて来ちゃったよ」
「…実家には車で来たの?」
「ん? バイクだよ」
「あんたさ…あたしとこの子、どうやって家へ連れ帰る気?」
「…あー…アハハ…考えてなかった!」
「この…大馬鹿たれ!」
他には誰もいない廃村に、仁の悲鳴が木霊していた。
バイバイ、ちいにい…
そして蒼空…過去のあたし…
また来るよ…でもその時は、もっともっと幸せになって来るね…
…バイバイ…
蒼空
完
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