第2話

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*――* フカフカのベッドに寝ている夢を見た――。自分の手が包まれるように握られている。 シモンさんだって思った。 「……もう大丈夫だ……だから目を覚ましてくれ……」 今までに聴いた中で一番優しい声で何か言われ、なんだか胸の奥がくすぐったくて、照れくさくて……でも、ひどく身体が重たくて……。 声を出すことも目を大きく開く事も出来なかった。 髪を撫でてくれた優しい手の平だけが、妙にリアルで、また瞼が重くなる……。
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