第2話

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*――* 「……ん――あれ?」 フカフカのベッド……。 夢じゃない? 身体が沈みこんでしまう位のベッドの中に、眠っていた。 「ソフィ?」 自分を呼ぶ声に、ハッと体を起こす。 「院長先生!?」 自分を呼んだのは間違いなく院長先生。 でもベッドは孤児院のものではない。 「ソフィ! 目が覚めたのか?」 近くで聴こえた声とともに、引き寄せられる体。 背中に手を回されて、ドキドキと他人の胸の音が聴こえる。 温もりに包まれる。 「な、……え?」 抱きしめられて顔を埋めようとしたけれど、院長先生の柔らかさじゃない。
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