第1話

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サァ――― 「ん、」 春、真っ只中。 桜の花びらがヒラヒラと舞う、この季節。 私、杉原恋歌(スギハラレンカ)は眠たい目を無理やりこじ開けた。 今日は、高校の入学式。 私は、今日から高校一年生になる……のだが… 「眠い…」 私は、極度の眠たがり?と、言うか…なんだろ。一回寝たら起きない?← 今までも、私はこの大きな大きな桜の樹の、ちょうどよく出ていた枝に体を乗せて寝ていた訳なんですが… 「いや…寝たりない……」 睡眠が欲しい… 大きな欠伸をしつつ、桜の樹から飛び降りた。 「うわっ」 「?」 おっと、下に人がいたのか…。 その人物は、とっても驚いていたようで… 「ビックリした……まさか、女のコが落ちてくるなんて…」 「ハァ…?すみません?」 とりあえず、私は入学式に行かなきゃだから、その場を去ろうと、その人に頭を下げ、 「驚かせてすみませんでした。……私、そろそろ入学式始まるんで、失礼します。」 そう言って歩き出そうとした私の腕を、その人は掴んだ。 「ちょっと待って、君…新入生?」 「そうですけど?」 私は、ようやくそこで顔をあげてその人をみた。 髪は、太陽の光に煌めくような金髪。瞳はブルー?ってことは、ハーフか。白馬の王子様か? 目許は、優しげに細めて私を見つめていた。てか、身長以外とあるな… 私がぼんやりとそんなことを考えていると、 「自己紹介をしておくよ。まぁ、いずれ分かるだろうけどね。僕は、白亜憐(ハクアレン)。二年生だよ。」 「はぁ、ご丁寧にどうも…。杉原恋歌です。」 「杉原恋歌?」 私が、名前を言うと聞き返してきた白亜先輩。 「なにか?」 私がそう言うと、白亜先輩は首をふり、 「なんでもない。」 と言うと、ジッと私を見つめてきた。 ?、なんで? ……ま、いいか。とりあえず、遅刻する←
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