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「俺がラッキーアイテムを持っている理由は知っているな?」
「真ちゃんはとんっっっでもないぐらい不幸だからでしょ?」
実際に高尾は、緑間の不幸体質の被害にあいかけたことだってある。
おは朝のラッキーアイテムは鬼畜過ぎるが、緑間の不幸体質を相殺出来る数少ないアイテム。
「少しでも危険な目に遭わないために、俺はいつだって人事を尽くしてきたのだよ」
そう、全ては明日を明るく迎える為に。ラッキーアイテムを収集し、周りの人に迷惑を掛けないように。
人事を尽くす。
「初夢見逃したらどうなんの?」
「高尾、マラソンのスタート三秒前に両脚の靴ひもがほどけている。直したくても直せない。」
「出鼻を挫かれるみたいな感じ?」
「ああ、そうなのだよ。過ぎた時は戻らない。だが」
床に座り込んでいた緑間は言葉と共に立ち上がる。
「まだ新年だ。幸い俺は夢を見てない。無理やり感が否めんが、今から初夢を実行するのだよ!」
「お、おー!!」
いつになくやる気に満ち満ちている緑間の声に思わず高尾は、拳を天高く突き上げる。
「まずは富士山を見に行くのだよ。高尾、チャリアカーを出せ。」
「了解!!って、真ちゃん!?富士山までこれ漕ぐの?」「行き先は銭湯だバカめ」
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