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「そうだね…それが良いんじゃない?」
湯船に浸かりながらこれからの計画を立てることにする。
「鷹はいるから探さなくてもいいのだよ。」
「鷹?真ちゃん飼ってたの!?」
「飼う?いや、飼ってはいないと思うのだよ。むしろついて来ているだろう?それとも、飼って欲しいのか?」
彼らの会話には重大な齟齬が生じていた。
高尾は鳥の鷹を。
緑間はホークアイを持っている高尾の事を差している。
「ついて来るって凄くない!?あ、飼うのは真ちゃんの自由だろ?」
「そうか。緑色の首輪でも探しておくのだよ。後で選べ」
「了解なのだよ!」
「真似をするな」
緑間の高尾に対する方針がこの時決まってしまった。
「そろそろ上がって、先輩とかにメール送るのだよ」
「あいよ。富士山の写真持ってる先輩いるといいけど」
暫く他愛のない話をして風呂から上がり、服を着て銭湯を出ようとする緑間を高尾が呼び止める。
「おいおい、真ちゃん。銭湯で一番大切なものを忘れてるんじゃない?」
意味深な含みをした高尾を緑間は訝しげに見つめる。
「これ以上此処には用は無い。それに、銭湯で一番大切なのは風呂だろう」
「いや、それだけじゃあないぜ!これがあるだろ!!」
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