275人が本棚に入れています
本棚に追加
一番端に座る否定派の中でも急先鋒として、また、辛辣な論客として期待されているのだと。
故に、自称超能力者と肯定派に対して、歯切れよく知性を感じる発言で否定してやらねばならない。
いや、大上段に斬り下し、叩き伏せてやらねばならないのだ。
とは言っても、
業を見せ終わり、自信満々な息を吐く自称超能力者は、隣の大国からわざわざ極東の島国までやってきた。
だが見せられたものは、手品と呼ぶことさえ馬鹿馬鹿しくなる手管。
隣国の小さな村で神霊治療を営むというその男。
患者の患部から『病の元』を物質化して取り出すのだと言う。
患者が違和感を覚える部分の皮膚を撫でたり抓ったり揉んだり。すると皮膚には一切の傷を付けず、何かしらの物質が取り出される。
髪の毛やら、釘やら、粉やら……。
この場ではハーフでモデル出身のバラエティタレントが患者役。
最初のコメントを投稿しよう!