一章

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はぁ…なんだここは。 目が覚めると俺は薄暗い部屋の中にいた。 明らかに俺の部屋じゃない。 …あれ?俺の部屋って どんな部屋だっけ? 思い出せない…俺の…名前は? 俺の家族は? なんでわからないのかわからない… 十分程考えたが思い出せない… とりあえず。 俺は現状を把握するため部屋を 見渡して見た。 4畳程の広さで自分が寝ているベッドと机が置いてあるだけの質素な部屋だ。 しかし、部屋にはドアも窓もない。 本当になんだここは? 見ると、机の上に紙が一枚置いてあった。 なになに? 初めまして、いきなりこのような 場所で目覚め、不安で おいででしょう。 しかし、安心してください。 私達は貴方に危害は加えません。 貴方にはダンジョンなる物を 造り…そこで、生き物を沢山殺して下さい。 ダンジョンの秘宝を狙い冒険者などが、貴方を殺しに来るでしょう。 殺されたく無ければ、ダンジョンを造り自身を守るしかありません。 ご健闘を御祈りいたします。 紙にはこれだけしか、書かれていない。 かなり礼儀正しい奴のようだが どうやってダンジョンを作るのか細かい事も書いて欲しかった。 しばらくすると、持っていた紙が燃え上がった。 あっつ! 燃え上がった紙の灰が分厚い本の形を成していく。 なにこれ。すっごいな… 魔法…か? この本で創る…のか。 ダンジョンを… 生き物を殺すために。
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