第1話

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・・・と、その時。“マチルダー!”大声で叫びながらこちらにやってくるものが、いました。(やれやれ、めんどくさいやつがきたな。)トッドは心の内で、舌打ちしました。それは、マチルダのとりまきの一匹、ボナパルトでした。「やあ、マチルダご機嫌はいかがかな。」少し気取った感じで、挨拶をする。「とてもよろしくてよ。トッドといると楽しいのですもの」素直に返事を返すマチルダ。「おやおや誰かと思えば君かね。」冷やかな、バカにしたような、目つきで、ボナパルトはトッドを見る。「君の天然ぼけがマチルダ嬢にはお気に入りのようだが、あまり親しくするなよ。移っては困る。むしろ己から距離をとるくらいでないとな。」(言われなくも分かってるさ。)トッドは心の内で答えながら、その場を離れました。
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