第8話

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「それはそれは。」 「急に会社の仲間と連絡取って今日から欠勤を取り葬儀社に連絡取りました。」 「身内が亡くなった後は忙しいものですからね。」 「私は私生児で今の家は父からもらった物です。 今でも覚えてます。 母と私は父に連れられて家に着いたのは夏の暑い日でした。 近くでは新興団地の造成中で町と言っても今とは違い米屋、八百屋、肉屋、酒屋、電気屋、と店の数と少ない物でした。」 「それでは昭和四十年代ですか。」 「三十年代です。 親父はそれらの店と仲がよかったためにすぐになじみになりました。 父は当時大手家電メーカーの役員理事をしていた物でした。 私たちは平屋の小さい家をもらい受けそこで暮らすことになりました。」 「お父様はお母様とどこでお知り合いになったのですが。」 「母は雪深い山村の旅館で働いて工場新築の用地買収で赴いた時に父達は母の勤めてる旅館に宿を取ったそうです。 父とは中学と高校の卒業した時しか会いました。」 「それ以外はお父様には会っていないのですが、そうです。 私の女房が父の部下の娘と言うことだけで結婚する時に電話で話ただけです。」
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