ふたりといっぴき

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----- (何故こんなコトになったのか??) 疑問をあげればキリがないが、 あえていうなら…「幸せスギて浮かれていた」から 「不幸が纏めて重なった」と、言うほかなかった。 (ほら、よくゆーじゃん? 「幸せと不幸は同じだけ誰にでもくる」って。) 俺の場合、 十二年もの長い間、切れることなく続いた大樹との関係が「親友」から「恋人」になって、 悩みはしても…それは「俺もずっと一緒にいたい」からの悩みで、不幸じゃなかった。 ルネの里親になったのも運命だったのかも。 だから、ずっと「不幸」は訪れてなかった。幸せだった。 のに… 去年の10月に突如として大樹がリストラされたのを皮切りに些末ながら不幸に見舞われっぱなしな気がする。 最悪なのは先月、 ルネを内緒で飼っているのが大家にバレ、今回の強制退去だ。 (大家だって一階で犬を飼っているのに、だぜ?) 敷金礼金の払い戻しも(綺麗にしていたのに)ゼロで、違反金と壁紙張替え代と畳の張替え代まで請求されての、退去。 (ルネは賢い子だから爪研ぎは専用の「爪研ぎクン」でしかしなかったのにっ)それにちゃんと爪切りしてたし!←躾も万全でしたーっ! なんて、おもっても。 …声を大にして言えなかったのも事実。 、
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