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第1話 死、執着
僕の目の前に死体が転がっている。容姿端麗な彼女に恨みがあったわけではない、一糸纏わぬ姿に血が滴り、一層綺麗になった彼女に僕は感動を覚えた。生を捨て、意思の無い彼女は今までのどのような姿よりも綺麗だ。
「ねぇ、貴方は私と一緒にいて楽しいかしら」
生前の会話が浮かぶ。僕は彼女を愛していた。愛というよりかは、崇拝に近い感情だったかもしれないが彼女は僕の全てであった。しかし、彼女は死んでしまった。病だったのだ。現代の科学では絶対に治らず、死の病と呼ばれるような重い病気だった。
先ほどまで僕は、彼女の死を病院で看取っていた筈なのだがが気が付けば僕の研究室にいるのである。動かない彼女が実験台に乗っている。
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