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目覚めて、勢いよく体を起こした俺は頭を何かにぶつけ、二度寝をしそうになった。
「うぅぅぅ~痛いです~。」
可愛らしい声がし、声がした方を見るとストレートの金髪少女がうずくまっていた。
「・・・お前、誰?」
「私は女神アテナです。」
額を両手で押さえ、潤んだ碧眼でこちらに振り返った。
自称女神の少女は見た目が中学生にしか見えない。
「はぁ?女神?」
「あ~信用してないですね~。
本当なんですよ!!私、本当に女神なんです。」
「女神だと言われても・・・確かにアテナって言う女神はあるんでけどさ。
君が言うとね・・・中二病くさいから・・・」
「ちゅ、中二病!」
中二病と言われたのがショックだったのか、アテナはうな垂れた。
俺は辺りを見回し、ここが何処なのかを今更ながら確認する。
見た感じ病院の一室の様にも見える。
「てかさ、ここどなんだ?」
「それはね。」
アテナが話出した時に扉をノックする音がし、一人の男が入ってきた。
「邪魔するよー。
あぁ、いいタイミングだったかな。」
男は長い朱色をした髪を後ろで束ね、四角い眼鏡をかけており、緑色の瞳がこちらを見た。
白衣を着ており、状況から推察するに医者なんだろうが、医者というより科学者みたいな雰囲気を醸し出した青年だ。
「あ、神様。」
「いや、もう中二設定はいいから・・・」
「うぁぁ~ん、神様、さっきからこの人間、私の事虐めるんです~。」
「まぁ、普通は信じないからね~。」
(なにこれ、まるで俺が悪者みたいじゃねーか。)
「それよりアテナ、データくれるかな?」
アテナはどこからともなくカルテを取り出し青年に渡した。
「では、大切な話をしようか、如月 疾風君。」
俺は名前を呼ばれたくらいじゃ驚かない、彼はカルテを持っているんだ名前くらい生徒手帳なりを見ればすぐに分かる。
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