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「驚いていないみたいだね。」
「はぁ。」
俺は生返事を返した。
「17歳、高校2年生、O型、身長174㎝、体重58㎏、学校の成績は中の下・・・ん~これは誤りかな疾風君はこんな数値じゃないでしょ?」
頭をペンで掻きながら彼にそう言われ、俺は思考を変えた。
「なかなかの切れ者みたいだね、続けるよ。」
そのあと、彼は俺のプライベート情報満載のプロフィールを延々と確認するかのように読み上げていった。
「こんなところかな・・・何か質問は?」
俺は暇があれば色々な本を読んだ、もちろんケータイ小説もその中で今の状況と似た内容の物もあった。
「ん~、なかなかの推察力だね、そして、その推察はあってるよ。」
俺の心を読んでニコニコしながら答える。
そのニコニコ顔が俺は少しムカついた。
「君は分かってるみたいだけど、一様言っておくね。
如月 疾風君、君は僕達の手違いで死にました。」
死んだと言われても全くもって現実味がない。
死んだ記憶がないんだから仕方がないと言えば仕方ない。
それに目の前には心を読む神様?的な人が居るんだから信じざるを得ないだろう。
「現実を突き付けられても冷静だね。」
「はぁ、そうなってしまったものは仕方ないんで。」
「そんな君にプレゼントが「お断りします。」」
「いや、まだ何もいってないけど・・・」
「だって、魔法有りの世界とかに転生とかするんでしょ?
折角人間関係やらなんやら面倒な事から解放せれたのに、すぐにまた転生とかしないといけないんですか?」
「この人間・・・捻くれてるです~。」
アテナが何か言っているが俺には知った事ではない。
ファンタジー世界に誰もが憧れている訳ではない。
確かに魔法は夢であり、使えれば便利だとは思う。
だがしかし、誰もがそんな世界を望んでいるわけではない。
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