第1話

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人はだれかと繋がりたいからだ… チヒロはそう思っている。 誰かと繋がりたい、コミュニケーションを取りたい 人はそういう思いから通信技術を発展させたのではないか。 ケータイ電話などは半世紀前には空想上のものだったはずだ… それ故の弊害もあるだろ チヒロたちの世代に対して、よく言われるのは コミュニケーション力が低下しているということである。 しかし、これについてはチヒロは違和感があった。 コミュニケーションととる機会は昔に比べて増えているはずだ。 それなのに、コミュニケーション力は減っているという世間での評価には納得できないものがあった… コミュニケーションのあり方が変わっているのだ。 私たちは一枚絵で会話ができる。 それはトークアプリの中でスタンプという形で表現される。 喜怒哀楽のスタンプを送ることですら私たちはコミュニケーションをとることができるのだ。 そう…言葉を交わさないまでも
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