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~霧のかたち變~
二階の三年生のクラスがある通路
いつもは静かなここが今日は何だか騒がしい。
なぜならとても凛々しい女性かカツカツと歩いているからだ
オイアレッテキリシマサンジャネ?
ホントウダイツダツゴクシタンダロ?
ナンデモケイカンホフッテモマダチヲホシガッテモドッタラシイゼ
周りの噂に一瞬ガクッとなったが、気を取り直して生徒会室の扉を開ける。
霧島裕希(きりしまゆうき)
学年…いや学校で一二を争う頭脳と運動神経をもつ、現生徒会会長である。
あらゆる霧を操れる能力を持ち、
先生方から「校長を倒せる生徒」として賞賛されている。
霧なら何でも操れるので「校長に効く毒の霧」という限定的な霧も可能ということだからである。
そんな彼女だが、昨年二月に学校で暴行事件を起こし、三ヶ月の停学処分を受けていた。
「連絡してくれたら迎えに言ったのに。」
扉を開けた霧島を、
副会長のスティングが迎える。
「気にしなくていいわ。
けど、やっぱり生徒会室は落ち着くわ。
後スティング、部活と要注意人物のリスト持って来て。」
会長席に座り、少し伸びをする霧島の前に、スティングが作成したリストを目に見える。
「もうあんな事しないで下さいよ?
我々も三年生ですから、進路に響きます。」
「私は家の仕事やるから…って…」
部活のリストを見ていた霧島がスティングに罵声を浴びせる!
「何でまだ初心者文芸部があんのよ!」
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