この想いをずっと。

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――3年前の冬。 「傾いた地方の支社を、立て直してほしい。」 信頼していた上司から言われた、突然の人事異動。 どうやら、寿退社をした企画部の女性主任がいなくなったとたんに、会社が傾いたらしい。 企画部の立て直しと、新人育成。 あわせて2年で、東京の本社に戻してくれるという約束だった。 一生を捧げようと決めた仕事で、自分の腕が買われたことがうれしくて。 2年なら、と、ふたつ返事でOKした。 気がかりだったのは、東京にいる同期の恋人。 『たった2年』 そう思っていたはずなのに、私は思っていたほど強くなかった。 今まで側にいてくれた彼と離れて、知り合いもいない町で 会社を立て直し、新人育成というミッションは、私には荷が重すぎたようだ。 約束の2年はあっという間に過ぎ、気づけばもう3年の月日が経っていた。
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