一章 入学

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「ここはヨーロピアという国だ。いろんな民族がすんでいて 地球でいうアメリカみたいな感じだな。」 ヨーロッパなのにアメリカって… そんな事を考えつつ街を見渡した。 街を見る限りは地球とそう変わらない。違うとこがあるとすれば大きい建造物があまりないということだ。 あるとすればこの先に見えるでっかい城みたいな建物のみ。 そういえば乗り物がないな。 「地球とレイズで違う事といえばやっぱり機械が無い事だ。主に魔法でおぎなわれている。あの電気もすべて魔法によるものだ。」 たしかに、ここは魔法と武器の世界だもんな。 俺は不思議と納得していた。 「そういういえばおじさんは?」 さっきからおじさんの姿が見当たらない。 「学園長は仕事に戻ったぞ。なにしろ3年間レイズを離れていたからな。」 3年間も離れていて大丈夫なのかよ。 俺は心中で笑いつつ感謝もした。 それほど俺の事を思っててくれてたのかな。 「見学もおわりだ。必要なものを揃えるぞ。 っていってもほとんど寮にそろっているからな。 いるものといえば武器だな。」 そう言いながらエミリーは足を進めた。 「そういうばエミリーさん。魔法に関しての知識がまったくないんだけど大丈夫かな?」 俺は魔法の知識どころかこの世界に関してなにもしらない。 「俺のことはエミリーでいいぞ。あと、そのことに関してだがお前の学園での設定は記憶を失ったということにしてある。 だから細かい事は周りに聞け。 大まかなことに関しては俺が今日の午後教えてやる。」 「エミリーさ……あ、エミリーありがとう。」 危ない危ない。今さんって言いかけた時エミリーの目が変わってたぞ。 あれは絶対獲物を狩る目だ。
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