第2話

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東谷の車に乗せられそのまま病院へ連れて行かれる。 混み合っている中、待合室で待っている間、徐々に痛みがひどくなり手が震え始める。 「大丈夫?」 「あ、はい。って東谷さん、戻っても大丈夫ですよ?混んでるし」 そう言って待合室を見回すと東谷はニッコリと笑う。 「いいよ。帰りも困るだろうし。それに。さぼれる」 そう言って笑う東谷につられて笑い出した。 「ありがとうございます」 そう言いながら他愛もない話をしている。気を紛らわせるにはちょうど良い。 そうこうしているうちに診察に呼ばれ東谷に連れられて診察室へ入っていった。 「当分は歩くことさえ痛いだろうから痛み止め出しておきます。」 「あの・・・どのくらいで治りますか?」 「んーそうだな...。半年はかかるかな」 「半年...」 情けないやら痛いやらで落ち込んでいった。 診察が終わり、病院を出るとそとで東谷がタバコを吸って待っていた。 「終わった?」 「あ、はい」 「じゃぁ、送っていく」 「すみません」 そう言って頭を下げると東谷はにっこり笑ってゆっくりと歩き出した。
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