第2話

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足の痛みで眠れない日々が続く。 まともに動くことさえ出来ず苛立ちが募っていた。 そんな生活も一週間もすればだいぶ良くなり、暇を持て余していた。 そんなある日。 学生の頃の友人から連絡をもらう。 「実はさ。会社で募集掛かってるんだけど。やってみない?」 その一言がきっかけで、やりたかった仕事に再度あこがれを持ち始める。 「・・・。」 戻っても居場所がないかもしれない。店の雰囲気も変わってしまっているかもしれない。 何より、これ以上迷惑をかけ続ける事が嫌だった。 そして。 「今までありがとうございました」 そう言って、退職を決めたのだった。 最後に。 東谷の顔が見れなかったのはよかったのかもしれない。 引き止めてくれたら 泣いてしまいそうだったから。 あの人の下で働き続けたかった・・・。
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