001

5/6
前へ
/10ページ
次へ
「遊びもいいが、勉強もしっかりな。毎年、俺に宿題を手伝って貰ってること、忘れてないか?」 だんだんと温まってきたからか、ようやく呂律が回るようになってきた。 「わ、わかってますよー!」 ハッと、現実に引き戻され、みいこは焦りを見せる。 「おい、絶対に忘れてただろ。」 「…。」 図星か。 長い黒髪の、まるで絵に描いたような優等生なのだが、肝心の中身は、まだ中学生気分が抜けていない子供みたいで、俺がついていないと、なんて思わせる危うさがある。 とは言え、俺は俺で、過保護すぎなのかもしれない。
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加