プロローグ

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現場に行く途中、ちょっと気になるマンションがあったので、寄って見ることにした。 そこには、あり得ない光景があった。 マンションが桁方向に傾いている。 明らかに、設計ミスか手抜き工事である。 日本の基準ではありえない。 まだ、レスキュー隊も来ていない。 一人の女性が助けを求めていた。 まだマンションの中に5歳の娘がいるらしい。 地震でセキュリティが壊れており、マンションの中に入れない。 505号室。 幸いにも、玄関方向に傾いている。 女性には、レスキュー隊が到着したら、505のベランダまで梯子車の梯子をお願いし、マンションの中に入った。 セキュリティが壊れているので、非常階段から5階へ行く。ベランダの界壁を非常用のハンマーで壊し、また505のベランダ側の窓を壊した。 (通常のマンションのベランダの界壁は蹴ると壊れます。) (非常用ハンマーは界壁を破ったり、窓を壊すのに使用されます。マンションに備え付けてある場合もあります。) 室内は物が反乱してたが、ダイニングの机の下に泣いている女の子を発見した。 すぐに女の子を抱き抱え、ベランダに向かう。 梯子車の梯子がこちらに向かってくる。 女の子をベランダからレスキュー隊員に渡した。 一旦、梯子を下ろし、再度迎えに来るから、しばし待ってくれということなので、そのままベランダで待機。 梯子が下に着いた時にもう一度、グラっときた。 余震である。 そのまま俺は意識を失った。
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