プロローグ

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「そうか。なら、このままで良いよ。俺はもう50年生きた。女の子はまだこれからだから。」 「わかった。」 「地震の被害は?」 「地震の被害は余り大きくなかった。とは言え、人的被害が0であった訳でもなかったのじゃ。 倒壊した大きな建物は、あのマンションぐらいじゃ。 君の予想通り、故意による設計と施工不良。 設計会社、施工会社、販売会社は、刑事、民事で訴えられ、有罪判決と賠償請求される予定じゃ。」 「そうか。」 「君の葬儀は市がすることになった。君は英雄扱いじゃよ。 思い残すことはないかい。」 「勉強と仕事の人生だったな。英雄扱いより女の子が生き残った方が嬉しい。 あと、キャンピングカーで色んな所を旅したかったな。」 「キャンピングカーで旅なら出来るようにしてあげるのじゃ。」 「本当に。どうやって?」 「違う世界に転生すれば、出来るのじゃ。」 「じゃあ、よろしくお願いします。」
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