自覚…しちゃったんです。

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自覚…しちゃったんです。

ひろ ドキドキする。 スキだと気付いて 初めて二人での食事…。 ドキドキが半端ない…。 向かえに座るいちサン。 居酒屋の堀ごたつ…。 時々触れる脚先が、嫌でも意識を集中させる。 煙草を挟む指先に、 時折見せる笑顔に、 綺麗に箸を持つ自分より大きな手に…。 スキを自覚したら、 何をするのも、どんな仕種も、 ドキドキして、 今までどんな風に過ごしていたんだろう…。 もう。食事の味分からん。 話も頭に入んねぇ。 嬉しいのに、苦しい…。 ヤバい。もームリ。限界…。 「どうした?今日 お前…変。」 いちサンが、芋焼酎のグラスに口をつけこちらをうかがっている…。 「スミマセン。俺…今日帰ります。」 終電…過ぎたのに出ちゃった…。
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