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【誉】
朝から伴侶の声と共に剥ぎ取られる布団。
絶対に起こしてくれるのはとても助かります。
が、もう少し優しくしてくれたら嬉しいです…寒い。
いつものように起きるのを渋って唸ると、その声がやけに高く感じる。不思議に思って起き上がり、五月君をちらりと見て違和感を感じたが、異変はそれだけではないらしい…
五月君に言われて、自分の胸元を見ると明らかに膨らんだ胸。
ああ、なんだ。
まだ夢を見てるんですね。
目を冷まさなくては…
いそいそとベッドに戻る。
が、
「ちょ、現実逃避しないでww」
その言葉で、この膨らみは現実なのだと観念する。
もぞもぞと起きて五月君を眺め、もう一度自分の体を見る。どうみても二人とも女性の形になってしまっているようにみえる。
「五月君は、女の子になっても可愛いですねぇ」
なんてニコニコして言いながら、自分の体を触って確認する。
「一つ聞いて良いですか?」
「うん?なあに?www」
「下……確認しましたか?」
「うん。なかったよwwww」
確認するのが怖くて五月君に聞いてみるとあっさりと、期待を裏切る一言。
「え、と……ない。……ないんですね。」
五月君があまりに普通過ぎて、動揺してる自分がおかしいのかと思ってしまいますが…
「昨日何か変な物食べましたかね?」
マンガじゃないのだから、あり得ないと思いつつ聞いてみる。
「えっと…どうしましょう…」
服がやけに大きくなっていて外に出るのも大変そうですが…
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