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【誉】
一先ず五月君の洋服を借りる事にして、朝食を取り病院へ向かう事にする。
納期の近い仕事があるとはいえ、流石にこの状況で病院に行かない訳にはいかない。
歩きながら隣を見る。そこにいる女性が五月君だと分かっていても違和感しかない。自分も小さくなったせいで、あまり身長は気にならないが、全体的に丸くなっているし、私の方が大きいと言ってはいたが、しっかりと主張している胸もある。それに印象が少し柔らかい雰囲気に見える。
「長生きしてると、妙な事もあるものですね…w」
「wwwww長生きしてなくても妙な事になってるけど?wwww」
「そうでしたw」
五月君と話しているはずが、やはり妙にぎこちない…。
自分の変化を全く気にした様子のない五月君は、私と違い冷静で凄い子だなぁと考える。
そして、ふとさっき胸を揉まれたのを思い出してしまい、それを誤魔化すように軽く頭を振る。
「誉さん見て、凄い行列。しかも、女の子がいる。」
言われて、病院の目の前に並ぶ人の多さと、居るはずのない女性の姿が見えて驚く。
「良かった…。」
自然に出てしまった言葉。
自分達だけではないのだ。
と少しホッとした…。
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