1月

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(ファンゲー) 妄想してみた① ベルさんとオウロが、グライヴくんと知り合った時、みたいな。 ダメだったら、消し去ります。 唐突に始まって唐突に終わるご飯の話。 そんな話。 グライヴくんを勝手にお借りしております。 「どちらさまでしょうか」 淡々と紡がれた音は、紫の髪の魔獣が落とした言葉であった。 髪と同色の瞳には、まだ幼い少年の姿が映る。 獣の腕が伸ばされた。 反射的に目を閉じるが、恐れていた衝撃は来ず代わりに頭に重みがかかる。 はて、撫でられているのだと気が付いたのは、いつだったろうか。 ゆるゆると開かれた紅の瞳が映したのは、予想と違いひどく穏やかな魔獣の顔だった。 どのくらい経ったろう、離れた手と、抑えられた扉。 中から漂うミートパイとスープらしき香りが鼻孔を擽る。 「お入りなさいまし。丁度、夕餉の準備もできたよう。……貴方のような幼子1人増えましたところで、何ら問題はありません」 穏やかだが、有無を言わせないようなその音。 流れる沈黙を壊したのは、なかなか戻らない魔獣を呼びに来た半魔の青年の声だった。 金に近い色の瞳を丸く見開き、けれど青年は笑って見せた。 「全然問題ない。……つか、むしろ歓迎だな。感想でも貰えりゃ、また美味っく作ろうと思えるしよ」 紡がれた音は、ひどく優しかった。 †
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