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「目を背けようとしなかったとかそう言うのじゃなくて、
ただ必死だっただけです。
目を背けようしなかったじゃなくて、目を背けることが出来なかったんです。
ただ必死に、現実を受け止め続けるのに必死でした。
月の世界って言うのもおかしいんだけど、
私や瑠花、舞が暮らしていた時代の日本は、犯罪とかは確かに減ってはないけど、
戦争はしてないんですよ。自分の国では。
だから刀や銃を勝手に許可なく所持してたら、銃刀法違反って言う罪にとわれちゃうそんな時代。
自分の国では平和だけど、広い世界に目を向けてしまったら戦争はたえなくて、
砲弾よりもっと威力の強い戦道具で戦争してる。
でも自分たちが住んでいる世界は平和だから、そんな『戦争』って言う危機感はないの。
だから私たち、凄くぬるい世界で生きながら、必死に生きてたふりをしてたんだなーって。
だから、この世界に来てたから、私は本当の意味で『生きる』って言うことを教えて貰ってる」
そう……辛いことが多かったけど、
その辛さを一歩ずつ乗り越えられた時、生きている満足感が私にはあった。
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