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「ピンクです。」
緊張で声がかすれました。しかし、ピンクはまっすぐに王様を見つめます。
「そうか。澄んだ良い目をしておるな。うむ。
では、ピンクよ、そなたなぜ今この場に呼ばれているのか不思議に思っておるだろうね。」
「はい。」
「ふむ。結界から衝撃が二度あったことは分かるかな。」
「はい。」
「実は古文書に今日の出来事が記されているのだ。『ほうき星の出現と供に誕生した運命の二人の子が未来を切り開く』と。その導きのままにそなたに未来を託さねばならん。そなたの思うとおりにやりなさい。
老師をそなたに授けよう。詳しい話を聞くがよい。
老師!」
「はい。」
王の傍に控えていた、老人が立ち上がりました。床まである白いスカートの様な服を着ています。髭も真っ白で、床まで垂れています。反対に頭はつんつるてんです。
「ピンクよ。これは、老子、名をタイ=ピンと申す。あらゆる理に通じる者である。そなたを導いてくれるであろう。師事致せ。
たのんだぞ、老師。」
「御意。光栄にござります。」
答えた老師の声はとても老人とは思えない若々しい声でした。
王様は老師に告げました。
「退出を許す。例のものを見せてあげなさい。」
「かしこまりました。仰せのままに。」
ラダンとピンクは老師に続いて礼をとり謁見の間を退出します。
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