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『何時か約束した貴方の大空(そら)に帰るから。
私が愛した人たちを守る為、
私は強くなってもう一度……あの場所に帰る。
運命は動かして見せる』
何度も何度も繰り返す夢。
浅葱色の隊服を纏い長い髪を翻して、
何処かの町を駆け抜けていく漢【おとこ】たちの夢。
そして、そんなリアルな夢の最後に辿り着くのは、
何かに祈り続けるような女の悲痛な声。
悲痛な声は、やがて力強く決意の声と変化を遂げて、
金色の光に包まれて消えていく。
そんな意味深な夢だけが、
毎晩、暗示のように俺の上に降り注ぐ。
何時か貴方のソラに帰るから。
幾度となく繰り返されるその声は、
俺の心の中で……アイツの声と重なった。
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