第1章 幼少期

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死ぬのを止めた私は その後も友達に無視されても幼稚園に通った。 楽しくなくてももしかしたら楽しくなるかもしれないと思って。 するとあることに気づいた。 兄弟が居たら楽しくなるんじゃないかって。兄弟が居たら一緒に積み木で遊んで…ケンカとかもして…小学校になったら一緒に学校に行って帰ってきたら遊ぶんだ… そんな妄想がたちまち私を取り巻いた。 その日から私は親に兄弟がほしい!産んで!んじゃあサンタさんにお願いする!と兄弟おねだり作戦を実行した。 後から聞いた話、私に兄弟を与えるため親は夜な夜な頑張ったということは言うまでもない。 そして私が5歳の時。 念願の妹がこの世に出現した。 初めての妹に私はテンションが上がりまくった。 一緒にベビーベッドに寝てみたり 四六時中、妹を観察していた。 飽きなかった。 4歳で死のうと思った私に大きな希望がやってきたのであった。 これから楽しくなる。そんなことで頭がいっぱいだった。 そうこうしているうちに 幼稚園でシカトされ続けながらも 私は卒園した。 小学校は必ず楽しくなるんだと信じて。
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