第2章 大切だから

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 自分達は今、地上の生き物達から贈られた物を身につけている。  彼等は自分達の身から、技から作り出した物を親神に捧げる習慣がある。  衣服もそのひとつであり、エダーナは身につけたそれが風になびく様子が面白いと喜んでいた。  その衣服の下、エダーナの背に、決して見過ごせないほどの傷が隠れていたのだ。  「何でもない」  ややぶっきらぼうに言いながら彼女はその体を離そうとするが、すんなり了承するわけにはいかなかった。  「これが何でもない傷かっ!?」  「い…痛っ、痛いよっ、ヴァードァナ!」  わざとではなく、エダーナは本当に感じる痛みのために顔をしかめた。  その逃げる体をとらえ、背中が確認できるぐらいに衣をずらす。  そこには間違いなく傷と言える事象が刻まれていた。
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