三つ巴

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ギョウから界橋に戻る途中で報告を受けた劉備は、不審に思った。 「何故、簡単に落ちた?」と荀文若に訊くと。 「申し訳ありません!殿に黙って勝手に楽進達を寝返らせました!! ただ、濮陽の陥落の早さは想定外でした。そこ以外の点は私が仕組みました…。」 荀文若は劉備に計略を暴露した。 劉備は呆然とするばかりだ。 すると、 「殿。荀文若の方がふさわしいので軍師の職を譲りたいのですが。」と沮授が出てきた。 「いいのですか?」と荀文若が聞き返すと、 「ああ。」と沮授が答えた。 我に帰った劉備も 荀文若を神を見るような視線で見つめて、 「荀文若は神のようだ。軍師になるのがいいな。」と言った。 こうして、軍師の交代も行われた。
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