張角と劉備

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「兄貴がそう決意したなら俺は止めないからな!」と張飛。 何故か腹立ちを感じたような怒り具合だ。 「止めてくれないで助かる。」と劉備は言って、鎧を脱がずに陽城県城に向かって行った。 正直、怖い。 敵に自ら首を差し出しにいくようなものだ。 しかし、民がより良い暮らしを送れるように今を生きている。 その思いは同じだ。 しかし、黄巾賊の犠牲になっている民もいる。 それをやっているのは自らの鬱憤をはらさんがためにやっている兵士で、大志を抱いた連中ではない。 いわば暴挙だ。 この暴挙を原動にしている張角に黄巾賊を止めることは出来ない。 正しい指導者が必要なのだ。 張角にすら無理だった。なら誰なら出来るのか? 或いは漢の皇帝の末裔である俺ならできるかもしれない。 張角。
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