Cαfё 1

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「澪?」 「稚空、大好き」 「ふぅん? そりゃ、どうも」 「軽いね、相変わらず」 「それより、澪って… 学校行ってるんだよな?」 「ふふっ 今日は終業式だったから、昼までだったんだよ?」 「ちゃんと行ってるならいいけど、ちょっと心配だったからな」 「ふふっ 優等生だよ、こう見えても」 「フッ そうだったんだ? 不良娘かと思ってた」 「稚空は不良だったんじゃん?」 「昔だし今は違うだろ?」 「ふぅん? それより、バイトって本当に雇ってくれるの?」 「ショコラが履歴書持ってきたらな」 「あ! そうだよね」 「まあ、履歴書って言っても高校生だから何を審査すんだかな」 「だよね?」 「終業式って事は明日から休みって事だよな?」 「うん! 夏休みだよ」 「遊びに行く予定とかないのか?」 「?」 「アルバイトしたいんじゃなかった?」 「雇ってくれるの?!」 「澪がちゃんと働くならな」 「勿論! 宜しくね、店長」 「澪って根は真面目だったんだな」 「だから、優等生だって言ってるでしょ?! 信じてよね?」 「まあ、それは信じるけど? それより何か頼んでくれよな」 「あ! じゃあ、ケーキセットにしようかな」 「太んぞ?」 「ふふっ それは大丈夫」 澪は楽しそうにそう笑っていたが、稚空はケーキセットの準備を始めていた。 「アレ? もしかして、早坂?」 「え?」 澪がドアベルの方を見ると、同級生の浅野環がビックリした顔で入ってきた。 「あ、浅野くんか…」 「早坂もここよく来るの?」 「うん、毎日」 「へぇー にしては会ったことなかったよな?」 「そうね? 浅野くんもよく来るの?」 「まあ、偶にだけど」 「そうなのね」 澪は特には関心は無さそうに応えると、注文したケーキセットが目の前に置かれた。
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