Cαfё 1

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「稚空?」 「んー 俺、お前盗られんの嫌なんかもな」 「ん? 何か好きな玩具盗られるのと同じ扱いっぽくない?」 「ちゃんと人だと認識はしているが?」 「妬いてくれたなら、嬉しい」 「それより、離れなくていいのか?」 「え? どうして?」 「あっ… もしかしてキスしたいとか?」 「な、何でそうなるのよ」 「だって、ショコラはキスしたがるじゃん?」 「そ、それは… 稚空とならしてみたいってだけで別にしたことはないんだからね!」 「ふぅん? じゃあ、してみる?」 「え?!」 澪がそのような提案に戸惑っていると、稚空はフッと微笑むと離れた。 「さて、夕飯作んないと」 「稚空! しないの?」 「澪が本当にしたいなら澪からしてきたら?」 「なっ?! 何ですか、それは!」 「俺からがいいの?」 「そ、それはちょっとあるけど… 稚空私を好きって事じゃないんでしょ? ヤキモチは妬いたかもだけどさ」 「まあ、嫌いなら店にも入れないけど? 自宅にもな」 「…! そ、そうだよね」 「つーか、デートするのか?」 「えっと、約束しちゃったししなきゃでしょ?」 「まあ、そうだな」 「稚空、嫌?」 「…うん、嫌かも」 稚空がキッチンに立ちながらそう告げると、澪は嬉しすぎて後ろから抱きついた。 「澪、手元狂うんだけど?」 「稚空、好き」 「うん、多分俺も」 「多分は要らないんですけど?」 「ほら、料理するから離れて」 「稚空、送ってね?」 「わかってるよ」 稚空はフッと微笑むと、慣れた手付きでパスタを作り始めていた。
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