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「ふへっ?!」
「甘い匂いするんだけど、何か付けてる?」
「香水だと思うけど?」
「ふぅん?
マセてんな」
「稚空だって付けてるでしょ?!」
「まあ、多少はな」
「その香水の香り好きだよ」
「変態?」
「もぅ!
何でそうなるのよ」
「ショコラがエッチなのは当たりじゃん?
間違いないだろ」
「稚空だって…」
「俺だって何?」
「変態だよ?」
「ふぅん?
まあ、別に否定はしないけど」
「むっ」
ショコラがムスッとして詰まらなそうな顔をしていると、稚空はフッと微笑みショコラの顔をクイッと持ち上げてくる。
「…稚空?」
「ショコラ、この色変だ」
「ふぇ?!」
稚空がいきなり唇をムギュと摘まむ為、ショコラは驚きを隠せない顔をする。
「口紅、似合ってない」
「こ、これはグロスだよ?」
「グロス?」
「うん?」
「ふぅん?
何かキラキラしてるよな」
「うん、そうだね」
「それってさ?
男を誘惑する為にする訳?」
「これはお洒落だよ?
今時、お化粧しない子居ないよ」
「ふぅん?
そんなもんなんだな」
「そうだよ?」
「でも、ショコラにはもうちょい薄い奴が似合うと思うんだよなぁー」
「…!」
「メイク道具ある?」
「え?」
「直してやるから、あるなら貸せ」
「う、うん?」
ショコラはメイク道具の入ったポーチを鞄から出すと、稚空はフッと微笑みショコラに合ったグロスを選んでいた。
「ちょっとこっち向け」
「…稚空、化粧出来るの?」
「黙って」
稚空はフッと微笑むと、グロスを拭き取って違う色のグロスをショコラの唇に乗せていく。
「よし、これで終わり」
「…!」
「ショコラ、もういいぞ?」
「…あ、ありがとう」
「何で照れてんの?」
「だ、だって…」
「嬉しいんだ?」
「うっ」
ショコラは図星だった為、首を縦に動かすので稚空はフッと微笑み頭を撫でてきた。
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