Cαfё 1

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「本当にいいの?!」 「あぁ。 呼ばせるならだけどな」 「…でもね? たまにはショコラって呼んで欲しいの」 「気に入ってるから?」 「うん!」 ショコラは元気よく返事をすると、また花が咲いたような笑顔を稚空へと向けていた。 「わかったよ、ショコラ」 「ふふっ」 「それより、澪って俺と何処で会ったんだ?」 「え?」 「俺を知ってるんだよな?」 「うん、えっと…」 「言えない?」 「実は、一年前に不良に絡まれてたのを稚空に助けてもらったの…」 「え?」 「稚空、覚えてないかな?」 「えっ?! アレ、ショコラだったのか?」 「ん? もしかして髪の色が違うからビックリしてるの?」 「黒かったよな、確か?」 「茶髪に染めたんだよ? 普通分かるでしょ?」 「こんなに変わるとは思わないって?」 「だって、地味にしてたんだもん! 目立ってたらイジメに遭うし」 「なるほどな? それはわかるけど、ショコラ可愛くなりすぎだろ」 「ふふっ 惚れた?」 「マセ餓鬼だな、全く」 「稚空、喧嘩強いよね? もしかして不良だった?」 「嫌?」 「えっ?! 不良じゃないの?」 「不良じゃなくても強い奴居ると思うけど?」 「そりゃ、そっか」 「だろ? まあ、中学の時はヤンキーみたいだったけどな」 「…やっぱり!」 「やっぱりって何だよ?」 「口悪いもん!」 「え?」 「何惚けてるのよ?!」 「身に覚えないなって」 「はぁ?! 意地悪じゃん!」 「ふぅん? じゃあ、ショコラにだけ意地悪してるってだけだな」 「はぁー?!」 「それより、澪ってキス魔な訳?」 「はぁー?!!」 ショコラが思いっきり声を上げると、稚空は耳を塞いで防御していた。
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