笑い声

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正直、金縛りは割と頻繁に経験していたため、特に怖がることもなく。 どちらかと言うと、安眠妨害された苛立ちの方が強かったわけだが、いつもと違い、後からそんな気配を感じるのは初めての事だった。 (誰…?○○(元彼)が来たのか?) 半分寝ぼけた頭でそんな事を考えて、今は自分一人しかこの家に住んでいない事を思い出す。 (って、んなわけないじゃん!) そいつは、立ったまま私をじっと見下ろす。 私には何やら人型の気配しか見えなかったが、そうしている様子と、直感的に男だという事は分かった。 なんだこいつは、と思いながらも、金縛りに慣れすぎたあたしは、眠気を優先させることにした。 そいつを無視して、まぶたを閉じる。
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