プロローグ

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─桜なんか、とうの昔に散って 青葉がさらさらと風に揺られている、その下。 一人の男子生徒が正門を見上げていた。 「ここか……」 真新しい学ランに身を包み 新たに始まる高校生活に胸を弾ませ…………ているわけではなく その顔からは心底だるそうな 雰囲気が漂っている。 そして、溜め息をついた後 一歩、足を踏み出した。
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