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そのときから、葉月を見る目が変わった。
よく見てみればわかる。
これだけきれいな仕草も、よくできた性格も。
まるで容姿負けしないことを目標にしているかのようだった。
葉月は、葉月という容姿に価値を見出している。
逆に言えば、それ以外のものになんら価値を見出していないということ。
…そして見れば見るほど、作り物ではない良いところがたくさんあること。
困ってる人がいれば、俺を最優先にしなくてはいけないとわかっていても、どうしても手を貸してしまうとこ。
彼女がいる男とは絶対に口を利かないとこ。
動物が好きなとこ。
友達には精一杯優しくするとこ。
嫌なことがあっても愚痴はこぼさないとこ。
嘘はつかないとこ。
こんなにあるのに、葉月は一切それを自分の評価として取り入れていなかった。
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