Wind.02

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しゃんとした、立ち姿。 きれいな横顔。 他の奴らが言ってるみたいに、陽大はカッコイイ。 外見だけじゃなくて、中身も含めて。 それは俺だって認めているし、陽大の彼女はあれじゃ嫌だ、これじゃ嫌だと口出ししたくなるぐらいには気にしてる。 陽大に釣り合う女じゃなくちゃ認められないから。 だから陽大がまるで妥協するように彼女を作ったのも不満だった。 陽大は妥協なんてしてはいけない男だから。 そして、陽大が本気で選んだ楓は俺の条件も確かにクリアしていて、俺にとっては止める理由もなく、むしろ進めるべき案件であることは間違いがなかった。 ――分かっている。 分かっているけれど。 「……っ」 陽大を見る俺の視野に楓が入ってきた。 キビキビとした歩きで、別に可愛らしい何かを持ってるわけでもない女。 …化粧もしない、元から特別可愛い顔をしてるわけでもない。 だけど、恐ろしくかわいい女。 楓が陽大に声をかける。 何か話しているけど、俺には聞こえない。
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