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俺の後方には楓がいた。
「……なに。
どうしたの?」
言いながら彼女を思わず凝視する。
楓は今日、ずっと俺を避けていた。
それが今更なんで、俺を探しにきたんだろう。
「…ごめん、話があるんだけど」
「…話?」
「いい?
今、時間とっても」
「いいけど」
問題集を片付けないまま椅子を引く。
事務連絡じゃねぇな、と悟った。
事務連絡だったらここでしない理由がない。
さっきまで陽大と楓は教室に残っていたはず。
嫌な予感がした。
…陽大と、何を話したの。
流れるように貴重品があるカバンだけをもって外に出る。
異様に図書室から離れがたかった。
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