第1話

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「うっそ!充電切れーっ!?」 放課後。 突然、後ろから届いた悲鳴のような叫び声に思いっきり体が跳ねた。 「どーしよー、どーしよー!! 学校終わったら健太に電話するって言ってたのに!!」 振り返ると、両手で携帯を握りしめたまま、真っ青な顔のリカが立ち尽くしていた。 「どうしたの?」 「今日健太、ライブなの! 学校終わったら待ち合わせして一緒に行く約束してたのにー!!」 うぎゃーとかぎえー!とか、 奇声を発しながらパニックになっているリカ。 目にはうっすら涙が浮かんでいる。 健太君は、最近できたリカの彼氏で、私たちの2つ上の高校3年生。 他校生でバンドでベースしているって言ってた。
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