2章

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彼は俺達を見つけると猛スピードでこちらに走ってきた。 「ちょ、俺トイレ……」 俺は身の危険を感じた。 「カァーズゥー!」 どんどんその姿が大きくなっていく。 「ひぃ!」 「あっ」 「おー」 「ふっ」 「お前ら本当に仲いいな」 その影は4人を無視し、俺にとびかかってきた。 ドスンとものすごい音がした。 「いてて……こら離れろバカ兄貴」 おれはしりもちをつき、兄貴が俺の上に乗っている光景。 周りからは冷たい視線が送られている。 「ねーママ、あれ何???」 子供が俺達を指さしている。 「ちょ離れろ。気持ち悪いわ!!! 仁!」 「えっ、会いたかったよぉ~カズぅ~」 会いたかったのはわかった。 でもこんな歓迎の仕方は散々だ。 「おい、離れろよ。仁」 「雄一かよ、なーんだ」 「なーんだじゃないだろ? 俺達、お前に会いに来たんだから」 俺は普通に観光したいです。 「そうなの? カズ?」 「まぁな」 と素っ気なく返事をした。 「仁、すごいね! この車。どうしたの?」 淳之介が仁の車を見て言った。 「中古で社長さんが譲ってくれたんだよな」 「すげぇな。これで中古とかマジないわ」 仁はドヤ顔だ。なんか殴りたい。 竜也は不機嫌そうにこの車を見つめている 「どうした竜也?」 俺は心配そうに竜也を見つめた 「別に……」 わかりやすいなこいつ…… 「さてホテルまで送るよ。乗って」 仁は車に荷物を詰め皆を車に乗せた 「俺後ろがいい」 と言って俺が後ろに乗ろうとした瞬間 「だーめ。カズは俺の隣じゃなきゃだーめ」 といって強引に助手席に乗せた。 こいつ……マジだめだ
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