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彼は俺達を見つけると猛スピードでこちらに走ってきた。
「ちょ、俺トイレ……」
俺は身の危険を感じた。
「カァーズゥー!」
どんどんその姿が大きくなっていく。
「ひぃ!」
「あっ」
「おー」
「ふっ」
「お前ら本当に仲いいな」
その影は4人を無視し、俺にとびかかってきた。
ドスンとものすごい音がした。
「いてて……こら離れろバカ兄貴」
おれはしりもちをつき、兄貴が俺の上に乗っている光景。
周りからは冷たい視線が送られている。
「ねーママ、あれ何???」
子供が俺達を指さしている。
「ちょ離れろ。気持ち悪いわ!!! 仁!」
「えっ、会いたかったよぉ~カズぅ~」
会いたかったのはわかった。
でもこんな歓迎の仕方は散々だ。
「おい、離れろよ。仁」
「雄一かよ、なーんだ」
「なーんだじゃないだろ? 俺達、お前に会いに来たんだから」
俺は普通に観光したいです。
「そうなの? カズ?」
「まぁな」
と素っ気なく返事をした。
「仁、すごいね! この車。どうしたの?」
淳之介が仁の車を見て言った。
「中古で社長さんが譲ってくれたんだよな」
「すげぇな。これで中古とかマジないわ」
仁はドヤ顔だ。なんか殴りたい。
竜也は不機嫌そうにこの車を見つめている
「どうした竜也?」
俺は心配そうに竜也を見つめた
「別に……」
わかりやすいなこいつ……
「さてホテルまで送るよ。乗って」
仁は車に荷物を詰め皆を車に乗せた
「俺後ろがいい」
と言って俺が後ろに乗ろうとした瞬間
「だーめ。カズは俺の隣じゃなきゃだーめ」
といって強引に助手席に乗せた。
こいつ……マジだめだ
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