2章

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そこに広がっていたのば美しい砂浜と青い海。 「すげぇ!」 圧巻の大パノラマに俺達は目を丸くした。 いい感じの磯の香りがカーテンを揺らす。 「今日は君達の歓迎会をしてくれるようだ。時間はそうだね、夜の7時と行こうか。それまで館内見学をするなり、海で泳ぐなり、部屋でくつろぐなり自由にしててくれ」 というと親父とマークさんは会話をしながら部屋を後にする。 実質俺達は男6人になったってわけ。 「どーするどーする!」 さっそくはしゃぎ出す聖。修学旅行でよくいるパターンのやつ 「じゃあ荷物整理したら、案内してもらおうかな? ダウンタウン」 淳之介はハワイの本を片手に仁に微笑みかけた。 仁は少しだけ嫌な顔をすると 「カズはどうする?」と訊いてきた。 俺はパスと一言いう。 部屋でゆっくりしたい。と付け加えて言う。 仁は少しだけがっかりした表情になった。 「竜也と雄一は?」 聖は目を輝かせながら二人に訊いた。 「俺は残るよ」と竜也。一斉にだろうなという顔で竜也を見た。 「聖は何がしたいの」と雄一が訊く。 「俺は海に行きたい」と彼はまた目を輝かせながら言った。 「聖1人で海は危険だから、俺と聖は海辺まで行ってみるよ」 雄一は苦笑い交じりで微笑んだ。 「なら6時半にロビー集合でいい?」 俺は訊くとみんなOKと返事をし、仁と淳之介はダウンタウンへ、聖と雄一は 海へと向かった。 部屋に残ったのは俺と竜也の二人だけ。 竜也はベランダに出てパラソルの下から一向に動こうとしない。 俺はみんなの荷物をそれぞれのベッドの上に置いた。
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