3章

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俺達はホテル探索を終え、部屋に戻った。 「このホテル広過ぎだろ、もう疲れた」 俺はベッドに横になった。 「寝ちゃうの?」 「寝ないよ。バーカ」 そうと竜也は呟く。 「ねぇ、今楽しい?」 と竜也は俺に訊く。 「普通、お前なんでフランスに行きたかったんだよ」 そういえば、なんでフランスに行きたかったのか訊いてなかったなって思う。 「ハワイには何回も来たことがある。もう遊びつくしたから」 竜也はそういうと、頬を赤らめた。いいよなお坊ちゃまは 「そんなに行ってるなら、明日街案内してくれよ」 俺は冗談半分で言った。 「もう明日はない。そう明後日も、1年後も、10年後も……」 「え?」 「だから言ったでしょ。ぼくらには、もう未来なんてないって」 竜也? 俺はまさかこの暑さで頭が逝かれてしまったのかと思った。 しかし彼の目の色は幽かに赤じみていた、 彼の目の色はもともと青い瞳。 それに死んだ魚のような眼。お前は一体誰なんだよ。 俺は急に怖くなってしまった。 竜也に憑依した何かはこちらを見ると軽くほほ笑んだ。 俺をあざ笑うかのように……
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